「気がつけばHuluばっかり見てる俺バカみたい」
やぁ、僕はPEOPLE。
8人いる。ひきこもりさ。
<前回までのPEOPLEは>
いろいろ頑張ったんだけど、
人間、時には休まなくちゃダメだ。
ヒーローだってそうさ。あのピタピタのタイツが急に嫌になって、
僕はトルティーヤチップスとタコスソースとビールとカマンベール
恋愛ドラマの中の恋人達は飽きもせずくっついたり離れたりを繰り
ヒーローはみんな身内に潜むラスボスに全く気付かないアホばっか
ホラーものは必ず誰かが定番のミスをやらかして、
その展開が解りきっているのに、
そして時々、
(どうでもいいけどセブンイレブンてやたらいつもデイドリームビリーバー流れてる気がする。)
そしてまた部屋に戻ってきて、薄暗い部屋の中を見渡す。
残りの7人の僕が背中を丸めて膝を抱え、
「おい、ラーメン買ってきたぞ」7人の背中に呼び掛ける。
肩を叩いてみても反応がない。
一人の肩をぐいと引っ張って「おいこら!」
顔が違う。僕の顔じゃない。他の分身達も僕じゃない。誰だお前ら?
家を間違えたりなんかしてない。こいつらみんな勝手に上がり込んできたのか? いや、すぐに違うと解った。
全員知らない顔だが、全員が同じ顔をしている。そして分身だからこそ解ることだが、みんな身体は確かに僕のものだ。顔だけが違う。しかもみんな僕を見ているようだが焦点は定まらず、呼びかけにも応えず、ずっと何かをブツブツと呟いている。
「あ、よいとせのこらせのよいとせのこらせ… あ、よいとせのこらせのよいとせのこらせ… 」
なんだろう、何かの呪文のようにも聞こえる。でもよく見ると、この顔、なんかどっかで見覚えがあるんだよなぁ。うう、どっかで見たことあるんだけど、思い出せない。 なんか、元衆議院議員の鈴木宗夫さんにスゴく似てるんだけど、
考え込んでいると、分身の一人がおもむろに立ち上がった。彼の髪の毛が、
何かのウイルスや、分身能力の副作用か、
僕はまだ剥げていない分身達の顔をバッチバッチ叩いた。「おい!
しかし 頭が禿げ上がった一名に関してはどれだけぶっ叩いても元に戻らな
「いったい何がおこったんだ?
「なんかずっと頭の中にキダ・タローの曲が流れてるんだけど、
「お前もか!?僕もだ、ずっとアホ!アホ!
原因について色々と考えを巡らせてみたが、全く見当がつかない。
僕らは剥げた分身を縛り上げて拘束し、
そして、ハゲを隅から隅まで調べ上げて出揃った様々な検査データから結果が判明した。
「結論から言うと、これはサカタ化と呼ばれる現象です。
特定の映像サブリミナルと音楽サブリミナル、
ラボは騒然とした。ウイルスや遺伝異常ではなく、
しかもサカタ化を引き起こす特定の映像と音楽は、
トモロウ君は慎重な面持ちで言った。
「つまり、
来たこれ!
僕はPEOPLE!!
7人いる!
何者かに命を狙われているスーパーニート!!
次回のPEOPLEは
「友郎青年」
お楽しみに!