渡會将士スロートクラッシュ独占インタビュー
■渡會将士20周年にしてクラッシュしたスロートとは
この度は20周年おめでとうございます。近頃精力的に各地でライブを行われてますが、先日は喉を潰されたそうですね?その後お加減はどうですか?
「いやはや、初参加の広島フラワーフェスティバルがあまりにも良い雰囲気でね。キャパの関係もありますが、3月から始めたインストアライブや弾き語りワンマン、回を増すごとに動員が増えていきて、広島では、巨大な交差点にいる数千人の人々に音楽を届けることが出来て、キャパで言うとZepp以上ですよ。嬉しくないワケがないじゃないですか?それでアドレナリン出過ぎちゃいまして」
20年やってても嬉しくなっちゃうもの?
「もちろん、むしろ20年やったからこそ、より嬉しいんです。それで翌日使う喉も使い切ってしまったというワケです」
なるほど、20年やっててもペース配分間違うくらい嬉しかったワケですね。
「まさにそうですね」
さて、そんな43歳のワンパク坊や渡會さんですが、この度はニュースロートをクラッシュしたというわけで。
「はい、ニュースロートというかまぁ、大昔からずっと温めて、育てて来たスロートですけどね」
そうなんですね?じゃぁ一体いつ頃からあったスロートなんですか?
「そりゃもう、生まれた時からありましたよ。オギャアと生まれた時に初めて使用して以来、もうずっと苦楽を共にしたスロートですよ。これまでの全ての曲に通ずるテーマでもあります」
そんな43年物のスロートを今回初めてクラッシュ?
「いえ、クラッシュ自体は何度もしてますよ。バンド時代の初期はだいたいワンツアーに一度くらいクラッシュしてて、次第にクラッシュしなくてなっていって」
バンドが慣れてくるとなかなかクラシュしづらくなるんですね
「んー、まぁ、あえてクラッシュするまでもない、みたいな、倦怠期の夫婦みたいな感じですね。お互いに疲れるからわざわざ喧嘩したりしない、みたいな」
それってお互いいい距離感ってことなのでは?
「いやいや、いい距離感だと、いざという時はちゃんとクラッシュするまで話ができるじゃないですか?そしてクラッシュした後もすぐに回復出来る。だからみんなで挑戦しようってムードのバンドは定期的にちゃんとクラッシュするんですよ。」
なるほど、そう言われると大御所の方々も時々クラッシュしてますね。brainchild’sでもクラシュされてる方いましたね?
「ええ、エマさんが一度だけクラッシュなさってまして、あれは挑戦の意思ゆえに、という感じだと思います。メンバーとしても身が引き締まりましたし、なぁなぁとやってるバンドはクラッシュなんてしませんから」
渡會さんはbrainchild’sではどうでした?ソロの作品と比べるとかなりクラッシュしやすそうな曲が多いですけど
「brainchild’sはライブ中にエマさんと歌い分けるので、実はクラッシュしずらいんです。まぁ、その頃にはバンド時代の苦行の賜物もあってクラッシュしてもライブ中に2曲休みがあれば回復出来るようになってましたから」
確かにエマさんも、ワッチはライブ中に喉潰してもまた復活するって驚いてましたね
「ステージのフェニックスとは私のことです」
でも今回はクラッシュしたんですね
「1人でのライブってこともありますし、ARABAKIから岡山まで、本番だけじゃなくリハーサルや、ファンクラブのラジオ収録とかもあって、よくよく考えてみると2週間くらい喉使いっぱなしで」
ファンクラブラジオ、なかなか喉の無駄遣いされてますよね?
「挑戦の意思ゆえ、ってやつですね」
なるほど、なんに対してもストイックに追求していく渡會さんらしいですね。
さて、そんな渡會さんが活動20周年で、満を持してのスロートクラッシュというわけで、どういった作品になってるか、教えて下さい。
「はい。実は最近、慢心を防ぐ為に、ライブの前にいつも唱えている言葉があって。〝俺は凄くない、俺は何者でもない、丁寧に丁寧にやるだけだ〟と、そんな言葉を心の中で唱えてからステージに上がるんです。そうするといいライブが出来る気がしていて、でも広島で、お客さんの見てる前でリハーサルをやって、どんどん立ち止まってくれるんで、引くに引けなくなっちゃって、そのままリハーサルから本番に雪崩れ込んだわけです」
いつものルーティンが出来なかったと?
「はい、結果、ものすごくいいライブだったんですが、調子に乗ったわけです。調子に乗って、全て使い切ってしまった、そんな、、、成功と失敗、どちらの思いも込められた大切なクラッシュになってます」
なるほど、まさに現在の活動の中から生まれたフレッシュなクラッシュですね。
では最後に、今回スロートのクラッシュを体験された岡山公演に来てくれた皆さんに何か一言
「喉を潰してしまい申し訳ありませんでした。次回の岡山ライブでは必ずリベンジさせて頂きます!すいませんでした!」
すいませんでした!